2009年5月21日木曜日

カルティエ・ブレッソンの言葉

化学技術が鳴らす警笛の破壊的な音に包まれ、グローバリゼーションという新たな奴隷制度と貪欲な権力争いに侵略され、収益優先の重圧の下に崩壊する世界にあっても、友情と愛情は存在する。アンリ・カルティエ・ブレッソン

彼の言葉は、時代的に20世紀というシステムが生まれ始めたときに感じた言葉だと思う。
化学技術の進歩から新しい可能性を見出し、デザイン、建築、工学など様々な技術・文化が花開いた時。そして、一方でベンヤミンが言うように、「技術」が「芸術」の「アウラ」を解体していった時。

今は20世紀というシステムが終わろうとしている時だ。
そのような時代の中で、新しい可能性をどこから見出せばよいのだろうか?
20世紀というシステムが生まれた過程の逆で考えてみると、これからの新しい可能性とは、解体してしまった「アウラ」を再構築していくことかもしれない。

この予感。今カメラ業界でおきている。オリンパスとペンタックスの最近の動向。カメラが本来持っていた「アウラ」を再構築し始めている。

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