2009年2月4日水曜日

触ったりできない感触のないただの冷たい空間

外的世界は、私たちの大脳が記録したり移し変えたりするだけで満足するような単なる与件ではなく、大脳自体によっても構築される。……そして、大脳はたえずその外的世界に図式を投影し、その図式が外的世界を意味化する。……私たちの知覚する現実は、外部からもたされる感覚と私たちの大脳から来る投影の間の共同適応による“偶然の産物”なのである。オギュスタン・ベルク『地球と存在の哲学 環境倫理を超えて』
ネット空間やパソコン空間は立体感がなく、空間がどうなっているかよくわからない。そして、それらの空間は興味を持ったら近づいたり、触ったりできない感触のないただの冷たい空間だ。また、その空間には心が存在していなく、本当の暖かい語りかけもない。
今の私たちの大脳は、客体(外的世界)でありながら私たちの主体(内的世界)の一部となってしまっているネット空間やパソコン空間に依存している。その空間は主体(内的世界)の一部であるがゆえに、自分の心が自由になり、自己表現の道具として使用してしまう。そして、本当の暖かさが感じられないこの小さな空間で小さな孤独が好きになってしまう。

3 件のコメント:

  1. 「孤独の集合体」
    ネット世界の不思議を改めて感じます。
    ( ̄ω ̄)
    その集合体から発せられるコピペ連鎖が
    全く新しい「何か」を生み出しているのでしょうね。

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  2. tomelabさん
    今のネット世界を通り越して、人間の孤独を解消し、望みをかなえるネット版ドラえもんの発売を期待したい。
    そして、“Windows”の名前は、“Docodemo-door”に変わるのか~

    ~PakKaramu~
    Thank you. If there is an impression, please comment.

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