2008年10月18日土曜日

磁場

“本来の自然”とはどういうものかイメージできなくなっている「私たち」が、「貨幣」と「技術」を介して“自然”にアクセスしようとすれば、よけいに自然から「疎外」されるのは当然のことであるが、洗練された美的な表象装置によって、ファンタスマゴリーの磁場のなかに人々をからめとってしまう大都市の商品世界は、その矛盾を忘れさせ、さらなる「自然回帰願望」を駆り立てる。仲正昌樹、『デリダの遺言』

0 件のコメント:

コメントを投稿