自転車の魅力は、あの軽快な回転運動にある。足の筋肉でペダルをこぐと、その動力がタイヤを回し、回転が移動に変換され、心地よい風と風景の変化を楽しむことができる。
最近よく不快感を感じることがあるのだが、それは人間の使う機械“道具”に、回転運動や反復運動が少なくなっていることだ。
例としては、カメラや携帯がタッチセンサー化し、ボタンのクリック感、ダイヤルのグリグリ感がなくなってきていることだが、触っただけで、振動反応なしで物事が先に進行する感覚に戸惑いを感じるとともに、道具が面白くないものになっていくように感じられる。
この先、タッチセンサーなどのハイテクにより、身体の感覚や感受性が低下し、逆に忘れかけた感覚を呼び戻す過剰なコントラストや刺激を好む身体になっていくのだろうか?
もし、自転車にハイテクサスペンションが設置されて、地面からの振動がいっさい伝わらないことになったとき、自転車というものが全然面白くなくなってしまうだろう。
写真は、ソウルの街中でよく見られる自転車。彼は非常に働き者である。
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